【商品概要】
・タイトル: ヒュプノス
・著者名 : 成瀬 乙彦
・掲載誌 : スペリオール
・発売日 : 2016/05/30
【作品説明】
僕らは現実でなく、夢の世界で世界と戦う。
高校一年生の相模は高校入学後、不思議な夢を見る。
それは夢の中で変身し、見知らぬ「敵」と戦うというもの。
その特殊な「夢」は、「人類の侵略者との戦い」だった...!!
新鋭・成瀬乙彦が送るダーク青春ファンタジー!
・タイトル: ヒュプノス
・著者名 : 成瀬 乙彦
・掲載誌 : スペリオール
・発売日 : 2016/05/30
【作品説明】
僕らは現実でなく、夢の世界で世界と戦う。
高校一年生の相模は高校入学後、不思議な夢を見る。
それは夢の中で変身し、見知らぬ「敵」と戦うというもの。
その特殊な「夢」は、「人類の侵略者との戦い」だった...!!
新鋭・成瀬乙彦が送るダーク青春ファンタジー!
【感想】
・夢を見る男たち
誰とも関わろうとせず、暗い高校生活を送る「相模透」。
そんな彼はある日、同級生の「青木晴信」と共に謎の先輩に呼びだされます。
連れて行かれた部屋には、怖い雰囲気の先輩たちがたむろしていました。
その中の一人、3年の「木戸真司」は2人に最近戦う夢を見るはずだと語ります。
それから宇宙人だの精神的な存在だの訳の分からない話を繰り広げる彼ら。
その話に興味を持った青木は詳しく教えてもらおうと部屋に残ることに。
先輩たち大喜びですw
一方逃げるようにその部屋を後にした相模、ですが彼も木戸が話した夢を確かに見ていました。
・融合種
夢のなかで襲いかかる奇妙な怪物・・・木戸たち曰く、実体のない『精神的な宇宙人』だとか。
人類の精神に害を及ぼし、人知れず地球侵略を企むその宇宙人たち。
10年程前に現れたその宇宙人たちですが、かつての先輩たちのお陰でほとんど撃退されたみたい。
ですがまだまだ討ち漏らした宇宙人たちが残っているようです。
宇宙人たちに対抗する手段こそ、夢で見た変わり果てた自分の姿。
木戸が言うには、宇宙人と地球人の『融合種』のような存在。
つまり木戸たちは先輩たちの託したこの力で、地球を、そして人類を救う戦いをしているみたい。
そして同じ融合種である青木と相模に協力を求めたんですね。
・青木と相模
翌日、相模はその事を青木に伝えられます。
でもそんな大きなことより、同じクラスメイトとして一緒に活動できたら嬉しいと相模を誘う青木。
勇気を振り絞る彼の行動に心打たれた相模は、自分も変わろうと決意します。
しかしその後に悲劇は起きました。
授業中、居眠りする青木から突然大量の血が噴き出し、見るも無残な姿に・・・。
青木の衝撃的な死を知り、OBから情報をもらいに行く木戸たち。
木戸に誘われ、相模も勇気を出して付いていくことにします。
・戦う理由
最初期のメンバーである「鬼頭」に会うも、ろくな情報は何も得られず。
唯一得られたものは、融合種の力の源が強い感情、思いの強さだということだけ。
皮肉にも相模にとって青木の死が別の形での力になってしまいました。
それから青木を殺した敵を探す木戸たちですが、一向に見つかりません。
そしてある朝、2年の「杉野圭太郎」は自覚のない融合種「寺島由紀」を見かけます。
何度説得しても話を聞かない彼女、それもそのはず、彼女は夢を覚えていないのです。
彼氏にボコボコにされながらも、彼女を放っておけない杉野。
しかしそんな時に例の敵が。
彼女を守るためその敵に一人立ち向かう杉野でしたが・・・。
・決戦
杉野が最期に伝えた"女の声"というワードを頼りに、必死に敵を探す木戸たち。
そして4人はとうとう敵の居場所を突き止めます。
その場所は、屋上。
睡眠薬を飲む前に、決戦前の決意表明を行う4人。
ここで改めて相模を歓迎し、4人の戦いが始まります。
・生きたい
精神世界の宇宙に蠢く無数の敵、その先にヤツがいました。
裂け目から人の顔が浮かぶその化け物の正体は、なんと最初の融合種「敷島玲子」でした。
敵に寄生され消えた彼女が戻ってきてしまったようです。
完全に乗っ取られた彼女に、飲み込まれてしまった相模。
そこで彼は夢を見ます。
青木たちと共に過ごすもう叶わない光景、でもその中に彼自身の本当の夢を見出します。
それは、誰かと一緒に生きること。
生きたい、という強い思いに敵の殻を破き脱出する相模。
そこへ駆けつける木戸たち。
そして4人の戦いは・・・。
・はじまり
大勝利。
全員無事のようで、思わず笑い出す木戸につられ相模にも笑みがこぼれます。
その後、髪を切り少しだけ明るく、積極的になった相模。
僅かな時の永遠の友を胸に、今日も相模は強く生きていくのでした。
これからも色んなことがありそうですが、この物語はここで終わりのようです。
序盤で死んだ青木ですが、意外にもかなりのキーパーソンでしたw
よくある最初のモブ被害者だと思ってごめんよ・・・。
木戸たちの最初の説明が胡散臭すぎですねw
何かの宗教の勧誘みたいな。
よく分からんオッサンもいるしw
夢の話がなければ誰も信じないでしょう。
そう考えると由紀ちゃんも反応も納得・・・だけど杉野のことを考えるとなぁ。
一体何回チャレンジしたのか・・・。
最後は覚えててもらえたみたいですけど。
融合種などの謎は残しつつも、作中にもあるように受け入れてしまえばとても綺麗にまとまっていると思います。
キャラクターたちの感情も豊かで見入っちゃいますね。
精神世界で魂が見えるとしたら、もしかしたら青木たちにも・・・というのは考え過ぎかな。
とにもかくにも、お疲れ様でした。
寝ても疲れ取れないんじゃないの、これ。